KPIとは
KPIとはKey Performance Indicator（キー パフォーマンス インジケーター）の略称で、「重要業績評価指標」という意味になります。
KPIとは、企業や組織の目標達成に向けたプロセスの達成状況をわかりやすく観測評価する指標のことです。
ちょっとわかりにくいので、わかりやすく例を使って説明したいと思います。
KPIの例わかりやすく
KPIをわかりやすくマラソンに例えてみましょう。
42.195㎞を4時間でゴールしたいとき、やみくもに練習していても成果は出ません。
重要なのはゴール（42.195㎞）と最終目標（4時間）が決まっているのであれば具体的にどうすればいいのか細分化して中間目標を立てることです。この中間目標の、どの辺まで来れたかを数値化し、わかりやすく見える化したものをKPIと言います。
細分化1
42.195㎞を4時間で走り切る場合1時間に10.55㎞走らなければならない。
そのための練習方法！週に2日15㎞走る。月間120㎞。10㎞のタイム表など。
細分化2
コースの下見
混雑しそうな場所や坂道などの時間ロスの数値化
細分化して過程を見直すことによりどうすれば目標を達成できるかがわかりやすくなる！！
KPIの設定方法
まずは企業にとってKPIを設定するメリットとは何でしょうか？
KPIのメリット
KPIを設定するメリットは、中間目標の『見える化』『可視化』ができることです。達成すべき目標や数値が可視化されると、進捗状況をわかりやすく、みんなで共有し把握することができます。それによって目標や進捗状況がわかりやすくチーム全員が向かうべき方向が明確になり、目標達成のために何をすればいいのか迷わずに行動できます。
KPIの設定3ステップ
KPI（中間目標）を設定するのに最初にKGI（最終目標）を設定する必要があります。次にそのKGI（最終目標）を達成するためにはどの作業を優先的に取り組めばいいのかKSF（成功の主要因）の洗い出しと選択が必要になります。
ここはすごく大事なところなので例にしてわかりやすく説明していきます。
図1
ステップ1
まずは上の図1を見ながら進んでください。
1 KGI（最終目標）の期限と目標値を設定する
例えば1 KGI（最終目標）を「12月25日までに売上20%アップさせる」とします。
次に1 KGI（最終目標）を達成するためには何をすればいいのか、KSF（成功の主要因）をいくつか洗い出しましょう。
例えば売り上げを上げるために「客単価を上げる」「集客率を上げる」「受注率を上げる」「失客率を下げる」「回転率を上げる」「自動化にする」などです。
この中からさらに1 KGI（最終目標）の達成に最も重要なKSF（成功の主要因）を絞り込みます。この絞り込んだKSF（成功の主要因）に数値目標などを設定して必要な2 KPIが設定できます。
※この時に気を付けなければいけないのがKSF（成功の主要因）は2つから3つまでに絞りこむことです。設定する2 KPIの数が多すぎると優先順位が分からなくなりどれに取り組めばいいのか混乱します。
ステップ2
今回は下記のKSF（成功の主要因）を当て込んで数値化しましょう。数値化することによって何をすればいいのかが明確になります。
「客単価を20％上げる」「集客率を20％上げる」「失客率を50％下げる」
| 2 KPI | 「客単価を20％上げる」 | 3 KPI 3 KPI | 「客単価を20％上げるための要因を数値的に考える」 「客単価を20％上げるための要因を数値的に考える」 |
| 2 KPI | 「集客率を20％上げる」 | 3 KPI 3 KPI | 「集客率を20％上げるための要因を数値的に考える」 「集客率を20％上げるための要因を数値的に考える」 |
| 2 KPI | 「失客率を50％下げる」 | 3 KPI 3 KPI | 「失客率を50％下げるための要因を数値的に考える」 「失客率を50％下げるための要因を数値的に考える」 |
このフレームワークができればあとは図1に当て込んで行動していきましょう。
ステップ3
最後に1 KGI（最終目標）⇒KSF（成功の主要因）抽出⇒2 KPI（中間目標）⇒KSF（成功の主要因）抽出⇒3 KPI（細かい中間目標）へと同じ設定方法でKGI・KPIのフレームワークを作成してどの順序で取り組めばKGIが達成できるかを設定すればチームの方向性も明確になり、やるべきことに集中できます。
※KPI設定するうえでの注意事項
1.必ずKGIと結びついたKPIを設定する。
2.KPIは実現可能な数値に設定する。
3.KPIの数を増やしすぎない（KSFの選択は必ず2つから3つに絞り込む。）
まとめ
いかがでしたか？KPIを正しく設定することで、KGIを達成するまでのプロセスが大きく改善されます。しかしKPIの設定が正しくないとチームのモチベーションが上がらなかったり方向性を見失ったりKGIを達成できない場合があります。正しく設定できればチーム力の向上やコストの削減、売り上げアップなどが期待できます。設定方法のメリットや注意点を守って最大の成果を上げられるようKSF（成功の主要因）を用いてKPI（中間目標）とKGI（最終目標）を正しく設定しましょう。
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